入院中シリーズ
精神科の入院は内科病棟とは全然違います。
まず、部屋ががらんとしていてベッドとテーブルしかない。4人部屋はカーテンで区切られていますが、テレビもなければリクライニングベッドでもない。無機質な病室。
基本、部屋で過ごすのではなくデイルームで過ごすことを推奨されていますが、散歩や外に行く用事(自動販売機とか外来診察)は厳しく制限されていて、病棟入り口には鍵が二重になってかけられていいます。散歩は医者から許可が出た人のみ。つねに看護師さんんと付き添いです。中には1人散歩を許可されている人がいましたが、稀です。
窓は10センチほどしか飽きません。もちろん、飛び降り防止。尖ったものの持ち込みは禁止。入院する日に持ち物チェックを厳しくされます。さすがに服は脱がないけど。
例えば、刃物はもちろん、シャープぺんすら持ち込み禁止の人もいます。筆箱の中もチェックしてカッターの折っ刃(1センチ角)がないかもみます。
長い紐状のものを持っていないかもチェックが入ります。
現金も、基本鍵ロッカーに保管です。
通信系のツールは禁止です。ケータイも。まぁ隠れてdvdプレイヤーを持ってきていた人はいました。さすがにつまらないよね。
禁止事項が多くて、わたしはびっくり。さてこの中でどのようにして時間を潰そうか。。
わたしは拒食でしたので、散歩は最初はきんしされていました。
運動不足になるので、廊下はつねに誰かが散歩していました。うろうろ、ひたすら往復。
音楽プレイヤーは結構みんな許可下りていて、音楽を聴きながら廊下を散歩していました。
考えまくっているとただただ鬱になるのでひたすら足を動かしていました。
デイルームにいて、やることといえばひたすら人間観察です。
職員さんは本当に慌ただしく動いているのでそれをボーッと見てすごすといった人が結構多かったように思います。
長く入院していて感じたのは、患者さんは大きく二つに分かれるということ。「静」と「動」。
病室のベッドの入れ替えというのが結構頻繁に行われるのですが、だいたいが「静」の人が「動」の人がおおい病室に入ってしまい、全く休めないので静かな部屋にして欲しいというもの。それか、「動」の人と「動」の人がぶつかってしまうパターン。
わたしは静かなところじゃないと落ち着かない人なので、静かな病室のことが多かったです。
年齢層は、本当に様々で、若い10代の子が多くてびっくりしました。若いのに、大変だなぁと心から気にしていました。そんなわたしも22歳とかでしたが。。
90歳すぎのおばあちゃんもいました。
30代くらいの、子育てママ(パパ)もいたし、本当にさまざま。
年齢なんて関係なく、みんな療養をしにきているんだなぁということから、私はみんなにタメ口で話していました。きっと堅苦しいのが苦しくてきている人もいると思うから。
そんな病棟に最初は軽蔑し、本当に嫌だった。こんなところに来るはずではない!と強くおもった。けれど、その時の担当さんが「私もなっていたかもしれないんだよ」といって、それが胸にささり、そうか、誰でもここに来る可能性というのはあるんだなぁ。と悟り、私は少しずつ病棟に慣れていきました。